メッセージに対してモヤモヤしたものが残ったので記事を書いた。
モヤモヤ感が私に釣り系のタイトルを書かせたみたいでスイマセン。
以下、犯人を示唆するなどのネタバレはないが、
多少は話に触れるので気にする人はそっ閉じで。
感想
「全てを知ったうえで選択すべき」
このメッセージに集約された映画だった。
そんで言いたいことが出てきてモヤモヤしていた。
考察
なるほど、
たしかにネットやマスメディア上の意見?議論?を見ていると、
自分の立場しか考えない意見、
視野の狭い(持つ情報の少ない)意見ばかりで嫌気が差す。
でももうそんな段階は既に超えてて、
「情報を集めて自分のアタマで考えればいいじゃん。そんじゃーね」
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「そんなんもう知ってるよ。」
って思いしか出てこない。
そしてこの思いはやはり叶わなかった。
反論
「全てを知ったうえで選択すべき」
このメッセージへの反論は、
この言葉に尽きる。
「すべての情報」をもし集めることができるなら、
それによって下される判断は人によって大差ないらしい。
数年前、「昇進するマネジャー」と「昇進しないマネジャー」の違いを調べる研究が行なわれた。(中略) この二つのグループの決断そのものにどういう差があるかについての研究が実施された が、驚くことに決断の中身と質そのものにはまったく相違がないということが判明した。つまり、同じ状況におかれ、同じ情報が与えられれば、正しい選択をする確率がまったく一緒だった
上記本より抜粋。
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たとえば政治家は決断の連続だ。
想像するに多くの情報を官僚が集め、提示された選択肢から決断するのだろう。
もしそれをいちいち国民がやっていれば、
国民は自分の仕事が全く進まない。
だから分業しているのだ。
国民の仕事は政治家を選択することだけになる。
情報が少なく余力がある人はさまざまな情報を集めるべきだ、ということには賛成だ。
映画に出てきた住民のように、ヤジを飛ばすだけの人とか。
でも「決断を信用できる誰かに委ねる」ってオプションがあることも考えてほしい、
というのがモヤモヤの正体だった。
まとめ
映画としては素晴らしく、チャレンジングなものだと思う。
トリックとか豪華俳優陣の人気を引き立てたストーリーにせず、
たった一つのメッセージにフォーカスするなんてなかなかできない。
なにより、メッセージがフィットしなかった人にブログに書かせるなど、
議論を広めるマーケティングなんてどうやって思いついたんだろうか、と。
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