さようなら Azure Resource Explorer

おととい、ふと Azure Resource Explorer(resources.azure.com) にアクセスしたところ、サービスが終了するというテキストを見かけた。

Resource Explorer is shutting down

確認したところ、実はこの終了については半年以上前(2024/6/29)にアナウンスされていた。

github.com

Azure Resource Explorer と私

このサービス終了はとても悲しい。

私は Microsoft Azure を使い始めて10年以上経つが、そのキャリアと同じくらい利用してきたサービスだった。
頻度はそれほど高くない。
Azure Portal では把握しづらい微妙な設定の違いを確認したり、変更したりするのに非常に有用だった。
特に Application Gateway や Front Door のように、 CLI ではサブリソース単位でしか管理できないリソースについて、確認できる点や、一貫性を持ってまとめて変更できることに優位性があった。

ときどき API version が古くて、対応していない場合は Pull Request を上げたこともあった。

7年前にはブログでも称賛していたようだ。

kheiakiyama.hateblo.jp

代替サービス

サービス終了に伴って情報探していたところ、 Azure Portal 内に Resource Explorer が誕生していることがわかった。
ありがたや、以下のブログ。

zimmergren.net

以下のように Portal 内で検索するとたどり着ける。

Resource Explorer in Azure Portal

リソースの検索と

Resource Explorer feature

リソースの JSON データを確認できる。

Read json from Resource Explorer

それだけ。
変更はできない。
さきに書いたようなサブリソースは表示できない。

ということでこれは代替手段としては成立しないようだ。

冒頭の Issue 内ではすでに Self hosting を試み始めている人もいる。

My fork of Azure Resource Explorer is now available at https://azexplorer.tplant.com.au (source code)
ref: https://github.com/projectkudu/AzureResourceExplorer/issues/374#issuecomment-2599631336

予算次第では Self Hosting してもいいかもなあ、と思い始めている。

Ignite 2024 で気になった発表・更新内容

はじめに

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Ignite 2024 Book of News

なお、まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

気になった発表・更新内容

Microsoft 365 Copilot

Teams

ref: https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/blog/2024/11/19/introducing-copilot-actions-new-agents-and-tools-to-empower-it-teams/

Facilitator agent と Interpreter agent がアツい。
細かいニュアンスがどの程度伝わるかが気になるが、英語のミーティングが楽になるかもしれない。

Power Point

直接の会話よりは優先度が低いが、Presentation translation がよさそう。1月を待つ。

Azure

Managed Redis

ref: https://azure.microsoft.com/en-us/updates?id=467264
ref: https://techcommunity.microsoft.com/blog/AppsonAzureBlog/introducing-azure-managed-redis-cost-effective-caching-for-your-ai-apps/4299104

Azure Cache for Redis は性能のわりに高いと思ってたのと、version 6 で止まっていたのが気になっていた。
それが解消される形で 1st party サポートの Redis が出てきた。
試してみたい。それに尽きる。
ポータルで見た感じでは既存の Redis の SKU の一種のように選択できたので、ネットワーク周りの設定は既存のものを踏襲できる様子。

SQL Managed Instance

ref: https://azure.microsoft.com/en-us/updates?id=467773

これまで 4コアのサイズしか提供できなかった のを、8コア分プールを買うことで 2コア * 4 や 2コア * 2 + 4コア を利用できる。
これまでは PROD, STG, DEV 環境でトータル12コア買う必要だったのが、8コア分で済むようになるといったあたりが嬉しいポイントという印象。
(プール内のリソースではそれぞれ異なるネットワーク設定などを定義できるという前提)

Cosmos DB

ref: https://azure.microsoft.com/en-us/updates?id=467444

Mac で困るなと思ってたところに来た。

Service Bus

ref: https://techcommunity.microsoft.com/blog/messagingonazureblog/introducing-local-emulator-for-azure-service-bus/4304457

ここでもエミュレータ

Azure Virtual Desktop

ref: https://techcommunity.microsoft.com/blog/azurevirtualdesktopblog/enhanced-host-pool-management-for-azure-virtual-desktop/4302771

Enhanced host pool management がスケーラブルなホストセッションの管理に役立ちそうだった。

Azure Kubernetes Service

ref: https://azure.microsoft.com/en-us/updates?id=467872

k8s version や node image version の更新のとき、PDB の設定の問題などで削除できない Pod が存在し、特定のノードで更新が失敗、全体の更新がストップするということがよくあった。
この機能を有効化すると、全体の更新を進めて、各ノードは完了したか失敗とマークしたかのどちらかになる。
失敗したノードをどう取り扱えば再度更新を進められるのかがこれまでも今ひとつ不明だが、一歩進んだ対応ができそうでよい。

ref: https://azure.microsoft.com/en-us/updates?id=467957

用途でぱっと思いついたのは Application Container の環境変数に、クラスターの環境名(PROD, STG など) を上書きすることだ。
これは各アプリケーションのデプロイで実装しているが、クラスター側で上書きしてくれてもよい。
クラスター内のリソース全体で利用する環境差異の注入を委譲すると、アプリケーションのデプロイがよりシンプルになるかもしれない。

ref: https://azure.microsoft.com/en-us/updates?id=467962 クラスターのバージョン管理を自動化できるのは便利。
個別にも設定できるけど、中央集権型のほうが見通しがよい。

ref: https://azure.microsoft.com/en-us/updates?id=467986

後で試す

Microsoft Edge

ref: https://blogs.windows.com/msedgedev/2024/11/19/microsoft-edge-for-business-transform-your-workday-ignite-2024/

共有アカウントのパスワードを共有できる Secure password deployment が地味に便利そう。
使ってみたい。数ヶ月以内後。

おわりに

最近の傾向に続いて AI 関連の内容だけが Book of news に掲載されていて、Azure の既存サービスの更新については大きなもの以外はほとんど触れられない様子。
(オンサイトのセッションについてはおそらくもう少し広く取り扱っているはず)

おとなしく公式の更新情報をキャッチアップし続けていくのがよさそう。

Microsoft Build 2024 で気になった発表・更新内容

はじめに

毎年恒例のこの時期になった。
Book of news や関連リンクを確認して、気になった発表内容についてコメントする。

まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Build 2024 Book of News

気になった発表・更新内容

Azure Database for PostgreSQL Azure AI Extension

アプリケーション内でジョブなどの実装なしにこういった実装ができるのは大変便利に思った。
一方で DB の DML 管理をどうすればいいか、という点が気になった。

ref: Introducing in-database text embedding generation from multilingual-e5-small

Azure Compute Fleet

VM 1000台規模など規模が大きい案件で使うことが想定されているようだが、それほどでないケースでもコスト最適化できるとよいなと思った。

ref: Announcing the Public Preview of Azure Compute Fleet - Microsoft Community Hub

Azure Container Storage が6月 GA 予定

今後 Persistent volume を使うときが来たときに助かる。

ref: Azure Container Storage (プレビュー) の概要 | Microsoft Learn

AKS Automate

AKS はデフォルト設定で作成する場合は動かすための最小設定になっていて、本番環境で使うには 大量のベストプラクティスのドキュメント に目を通して構成検討が必要。
Automate を使うことでベストプラクティスに則った構成を組める、という印象。

あとはネーミングが気になる。
というのも記事の中では Automate ではない AKSAKS Standard と呼んでいる。
クラスター管理の SKU として Free, Standard, Premium があり、それと重複してわかりづらくなりそう。
Microsoft は気軽にリネームするのでこのあたりはまた何か変わる気がする。

ref: AKS at Build: Enhancing security, reliability, and ease of use for developers and platform teams - Microsoft Community Hub

AKS デプロイ セーフガード

Azure Policy のようにポリシーを自分で書きたい気がする。

ref: デプロイ セーフガードを使用して Azure Kubernetes Service (AKS) 内でベスト プラクティスを適用する - Azure Kubernetes Service | Microsoft Learn

GitHub Copilot Extensions

そのうちプラットフォームエンジニアリングの分野で社内向けに提供できたりするんだろうか。

ref: Introducing GitHub Copilot Extensions: Unlocking unlimited possibilities with our ecosystem of partners - The GitHub Blog

Copilot Connectors

Microsoft 365 Copilot を使う理由に繋がり、他が追いつけないアドバンテージ(データ量やユーザ数) を作るための下地になりそう。

ref: New ways of development with copilots and Microsoft Power Platform - Microsoft Power Platform Blog

Custom Copilot

SharePoint のファイルなどを使って Copilot をカスタマイズするようだが、 Microsoft 365 Copilot とどう違うのかがよくわかってない。

ref: Microsoft Build 2024: Create custom copilots from SharePoint - Microsoft Community Hub

Team Copilot

Teams で Copilot にファシリテーションしたり議事録書いてほしい人生だった。

ref: New agent capabilities in Microsoft Copilot unlock business value | Microsoft 365 Blog

Linux Intune と Microsoft Entra ID 統合 今年夏パブリックプレビュー

WSL の Linux についても Intune で管理されるらしい。

ref: Unlock a new era of innovation with Windows Copilot Runtime and Copilot+ PCs - Windows Developer Blog

おわりに

想像通りではあったが、AI が発表内容の多くを占めたものだった。
じわじわとサービスに浸透していった機能が増えている様子。

発表内容を読んで内容を理解できるレベル感の濃淡が広がってきていて、特に AI 関連の機能は触っていないと判別できないレベルの深さや速さで更新され続けていると感じられた。

2023年を振り返る:買ってよかった今年のモノ

最近では Microsoft のイベントでしかブログを書かなくなってきたので、生存報告のためにも今年買ってよかったものを書いて今年を締めくくることにする。

PC 系

5,6年ほど 43インチのディスプレイを使っていたが、でかくて場所を取っていることと、首によくない気がしてきてスケールダウンした。
小さくなることに対して心配があったが2日で慣れた。

モニターアームも必要になったので購入。
ディスプレイのサイズダウンと合わせてデスクがすっきりした。

デスク下の整理に役立っている。
以前は100均の金網とS字フックを組み合わせて使っていたが、やはりちゃんとしたやつのほうが剛性が高く安定感がある。

たまに調子が悪くなる Wi-Fi ルータを定期的に再起動したくてこれにたどり着いた。
上位機種なら機能があるかもしれないが、自分のやつにはなかった。
Alexa 連携の電源タップで定期スケジュール組むなど他の方法も考えたが、これだとアナログ?で余計なギミックも不要なので安定運用に貢献している。

趣味

園芸

虫が嫌いなので園芸を避けてたが、多少の緑があると気分がいいのでちょっとだけ室内に緑がある状態を保つようになった。
また、ここ数年は自分に成長を実感できる瞬間が少なくなってきたのだが、植物の生長は自分よりも早いので楽しい。
この土で育てていて夏でも虫が発生していないので、土は大事だと実感した。
(雑貨屋でよく売ってる小さい鉢をそのまま育てると虫が湧く)

ルース

以前から宝石や鉱石が好きで見るのが好きだったが、たまたま収集の趣味が始まった。

Twitter 改め X の広告でよく見かけて気になってた。
3か月くらいでやめちゃったけど所有欲が満たされてよかった。

前述のサブスクリプションを止めてしばらくしたところで年末にこれを見て衝動買い(支援)してしまった。
後悔はしてない。

入れ物をどうするか迷ってたところでこれに出会った。
数が多くてカバーされたのがよかった。

ゲーム

もはや語るまでもない。
買ってから1.5か月ほぼ毎日2~3時間プレイしていた模様。
DL 追加コンテンツは出ないと予想してさっと買取してもらったが、正解だった。

生活用品

寝具

睡眠は大事。
仰向けでも横向きでも体が痛くないので、自分には合ってた模様。

公開から150日以上続けている。
楽しい。
よく考えたら、これについては特にアプリ内で何も買ってない。

ほか

出かけるときに忘れ物をしがちなので、玄関に置くための場所を作った。
たまに来客時に財布がすぐそこにあることに対して不安になる。

必需品の定期購入

Amazon 定期便を続けているが、最近 Coop の人と遭遇して意外と悪くないかもしれないと思い始めた。
ちょっと情報収集して始めるかもしれない。

一番おいしいホットケーキ。
適当に果物と混ぜて四角いケーキ型に入れて焼いてもおいしい。

一番おいしいフルグラ。
これを超えるものはこの先見つからないかもしれない。

本当は牛乳が好きだけど、重いので長期保管できる豆乳で代替してる。
マイグラに使ったり料理に使ったり、この時期だと鍋でも使える。

ストレスを感じたときに炭酸水を飲むとリフレッシュになる。
あとレモンハイの素、みたいなやつを買っておくと、ちょっと飲みたいときにも快適。
料理研究家リュウジがハイボールでやってた、ペットボトルにそのままウイスキー入れちゃうみたいなやり方は手軽。

ドラム式洗濯機で何も考えずに自動投入させている。
肌が弱いので、もし変更して何かトラブルになるのも嫌なので、使い続けている。

いつもの身代わり。
今年は3回購入していた。

プレゼント

見た目がオシャレでいい感じだったので。
アナログなカイロと違って暖まるまでの時間がとても速くてよいらしい。

おわりに

ということで本年もお世話になりました。
なお、本タイトルは AI タイトルアシストなる機能でレコメンドされたものの中から、最も無難なものを選びました。
今年は AI の年でしたね。

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買ってよかった2023

Ignite 2023 で気になった発表・更新内容

はじめに

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Ignite 2023 Book of News

なお、まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

気になった発表・更新内容

1.1 Azure AI Service

1.1.1. AZURE MACHINE LEARNING UPDATES STREAMLINE AND OPERATIONALIZE AI

半年ほど前に素の Open AI Service が出てきたと思っていたら、もう prompt flow なる開発統合環境のようなものが出てきた。
触ってないけどしばらく前の Machine Learning Studio に DevOps サポートなどをひっくるめたものを総称するようなものらしい。(そのわりには誤解されそうな名前に感じる)

Elevate Your LLM Applications to Production via LLMOps - Microsoft Community Hub

あとは Azure AI Search が Azure Cognitive Search から名称変更。
MS ではサービスのリネームはよくあることだが、一度リネームされたサービスは再度されやすい気がする。(Cognitive Search になる前は Azure Search だった)

General availability of vector search and semantic ranker in Azure AI Search, formerly Azure Cognitive Search

1.2 Azure Compute

1.2.1. NEW AMD-BASED AZURE VIRTUAL MACHINES NOW IN PREVIEW

D, E, F シリーズで v6 がリクエスト必須なパブリックプレビュー。
パフォーマンスが明らかによさそうなので切替の動機になりそう。リリースが楽しみ。

Public Preview: New AMD-based VMs with Increased Performance, Azure Boost, and NVMe Support - Microsoft Community Hub

1.3 Azure Confidential Computing

おしごとでは特に利用してないが、AkS, Databricks などで機密情報を扱うための VM が利用できるようになったとか。
これまでサービスを利用できなかった業界に広がっていくのかな。

1.4 Azure Data

OneLake という組織に対する統合データレイクに関する発表がいくつか。
ADLS Gen2 互換なので、 Microsoft 365 のデータや Amazon S3 をリンクして ETL なしで利用するとか。
DataBricks や Power BI などで手軽にデータを扱えるようになるのかな。

Prepare your data for AI innovation with Microsoft Fabric—now generally available | Microsoft Fabric Blog

1.4.5. MICROSOFT FABRIC NOW GENERALLY AVAILABLE

そしてそのデータを扱うためのサービスとして Fabric が GA。
SQL を AI に書いてもらったりもできそうなので、データの権限管理だけ適切に設定したらあとは各部門で分析・可視化は託していく、みたいなのが未来っぽい。

Prepare your data for AI innovation with Microsoft Fabric—now generally available | Microsoft Fabric Blog

1.4.10. PERFORMANCE ENHANCEMENTS AND NEW AI CAPABILITIES FOR AZURE DATABASE FOR POSTGRESQL

Azure Database for PostgreSQL で azure_ai Extension for Postgres がパブリックプレビュー。
ローカル開発を考えると DB レイヤーでやるのがいいのかという気もするが、開発言語にとらわれないという意味ではわかりやすいかも。

Azure Database for PostgreSQL: AI-Ready for Enterprise Applications in Flexible Server - Microsoft Community Hub

1.5 Azure Infrastructure

1.5.1. AI INFRASTRUCTURE UPDATES

AI 向けと汎用向けのチップを発表。
垂直統合してるのは強いなという印象。

With a systems approach to chips, Microsoft aims to tailor everything ‘from silicon to service’ to meet AI demand - Source

ハイパーバイザーを置き換える Azure Boost が GA。
対応している VM の SKU でパフォーマンス向上が図れるようで、ここでも最新シリーズへの切り替えの動機付けに。

Microsoft Azure Boost

1.6 Azure management operation

1.6.1. AZURE BUSINESS CONTINUITY CENTER HELPS MANAGE, PROTECT AND GOVERN RESOURCES AT SCALE, NOW IN PREVIEW

Azure Business Continuity Center が発表。
Recovery Service や Azure Monitor, Azure Advisor などが統合された新しいビューにそれらしい名前がついただけっぽい。

Announcement: Azure Monitor SCOM Managed Instance Public Preview is here!

2.1 Developer community

2.1.1. NEW AI MICROSOFT APPLIED SKILLS CREDENTIALS NOW AVAILABLE

資格が増えたのといつもの Cloud Skills Challenge の発表。
いつもと違うのは資格取得のバウチャーではなく Microsoft Build 2024 か Microsoft Ignite 2024 に参加できるフリーパスが賞品となっている。

Live at Ignite: Microsoft Credentials for AI and Cloud Skills Challenge - Microsoft Community Hub

2.2 Developer tool and DevOps

2.2.5. AZURE KUBERNETES SERVICE OFFERS NEW CAPABILITIES FOR AI AND MACHINE LEARNING WORKLOADS

大したことじゃないけど Kubernetes Fleet Manager で AKS のバージョンを管理できそうなので、ポリシーを決めてバージョンアップするのは気軽にやりやすいかもしれない。
特に複数案件を横断的に対応できると考えると面白そう。

Azure Kubernetes Fleet Manager を使用して、複数のクラスター全体で更新を調整する | Microsoft Learn

2.2.8. MICROSOFT OFFERING GUIDANCE TO HELP ORGANIZATIONS ESTABLISH PLATFORM ENGINEERING

platform engineering についてのドキュメントが公開。
開発者が数百人やそれ以上など、企業の規模がある程度大きくなるとこういう考え方が広まっていくのはなんとなくわかる。
数十人規模の組織にいたことしかない身としては、ちょっとまだこの思想は受け入れてもらえそうにない。。

What is platform engineering? | Microsoft Learn

4.1 Microsoft 365 App / Service

4.1.2. MICROSOFT CLIPCHAMP AND APP INTEGRATIONS FOR MICROSOFT DESIGNER NOW AVAILABLE

Microsoft Clipchamp と Microsoft Designer についての紹介。
Designer は画像作れて便利だなと思ってたけど動作もあったのね。
AI のサポートもありクリエイティブをセンスがなくても自分で作る風潮になっていくのはいいことだと思う。

New! Create videos and images at work with Clipchamp and Designer - Microsoft Community Hub

4.1.3. MICROSOFT LOOP NOW GENERALLY AVAILABLE WITH UPDATED FEATURES

Microsoft Loop が Microsoft 365 works account で GA。
かなり前に触ったときはいろいろ整ってなかったが、Wiki の決定版になれるのか気になる。

Microsoft Loop: built for the new way of work, generally available to Microsoft 365 work accounts - Microsoft Community Hub

4.2 Microsoft Teams

4.2.2. MICROSOFT MESH GENERALLY AVAILABLE IN JANUARY

Microsoft Mesh が 2024/1 に GA 予定。
社内プレゼンとかで単に使ってみたい。最初は内容そっちのけで Mesh 自体に注意がひきつけられそう。

What’s New in Microsoft Teams | Microsoft Ignite 2023 - Microsoft Community Hub

4.2.3. NEW FEATURES AND ENHANCEMENTS IN MICROSOFT TEAMS

Teamsミーティングや通話での音声分離。
やたらうるさい場所でミーティングする人の周辺の音を拾うマイクにはかなり悩まされるので、アプリ側で削ってくれるのは非常にうれしい。

また、チャンネルアーカイブも 2024/1 予定。

What’s New in Microsoft Teams | Microsoft Ignite 2023 - Microsoft Community Hub

4.3 Microsoft Viva

4.3.1. UPDATES TO VIVA ENGAGE AND VIVA AMPLIFY

Viva GoalsとViva Engageの統合。
どこかで聞いたような話だ。

What's new for Viva Engage (Ignite 2023)

5.2 Azure management and operation

5.2.1. MICROSOFT COPILOT FOR AZURE BOOSTS PRODUCTIVITY WITH GENERATIVE AI

Microsoft Copilot for Azure で Azure の管理も Copilot にお任せ。
コスト削減やトラブル対処、設計立案などやってくれるとのこと。
ぜひ自分から仕事を奪っていってほしい。

Simplify IT management with Microsoft Copilot for Azure

5.3 Bing

5.3.1. BRINGING COPILOT TO EVERYONE

Bing Chat, Bing Chat Enterprise はただの Copilot になる。
微妙なリネーム。

Our vision to bring Microsoft Copilot to everyone, and more | Bing Search Blog

5.8 Microsoft Copilot for Microsoft 365

Microsoft 365 に対して本当に広範囲に提供してきたなという印象。

5.8.1. NEW CAPABILITIES IN MICROSOFT COPILOT FOR MICROSOFT 365

Microsoft Copilot Dashboard で組織への適用や影響度を確認できるとか。
導入してみよう。

Find the right app | Microsoft AppSource

Teams で Copilot が議事録取ってくれたり、フォローアップミーティングを設定してくれたりが 2024年にできるようになる。
雑用がなくなってくれるのはとてもよい。

Introducing Microsoft Copilot Studio and new features in Copilot for Microsoft 365 | Microsoft 365 Blog

5.8.3. INTRODUCING COPILOT FOR MICROSOFT 365 ADMIN IN PRIVATE PREVIEW

そんな M365 向けの Copilot の管理部門向けの機能も提供されている。
さきの Power BI Report との関連が少し気になる。こっちが先かな。

Ignite 2023 - What’s New for Copilot and Microsoft 365 admins - Microsoft Community Hub

5.8.4. INTRODUCING MICROSOFT COPILOT STUDIO

Microsoft Copilot Studio で Microsoft 365 の Copilot をカスタマイズする。
開発ツールがここでも出てきた。

Announcing Microsoft Copilot Studio | Microsoft 365 Blog

5.11 Security Copilot

5.11.1. MICROSOFT PURVIEW CAPABILITIES IN MICROSOFT SECURITY COPILOT AND EMBEDDING THE SECURITY COPILOT EXPERIENCE IN MICROSOFT PURVIEW SOLUTIONS

Microsoft Security Copilot が発表。
Microsoft Entra Id や Purview などセキュリティ要素が大きいサービスに対する知見を提供してくれる模様。

Microsoft unveils expansion of AI for security and security for AI at Microsoft Ignite | Microsoft Security Blog

終わりに

大体ここでピックアップしたものは全体発表のごく一部で、さらにその中の5-6割しか実際には触ってない。
Copilot 系サービスが進化したことで、これまでよりも開発者寄りだったり、IT 管理部門の人がキャッチアップする必要が出てきたな、という印象を持った。
効率的にキャッチアップして、組織の生産性を効果的にしていきたいものだ。

Microsoft Build 2023 で気になった発表・更新内容

はじめに

昨年同様に Book of news や関連リンクを確認して、気になった発表内容についてコメントする。

kheiakiyama.hateblo.jp

まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Build 2023 Book of News

気になった発表・更新内容

AI Plugins

関連記事の

Microsoft outlines framework for building AI apps and copilots; expands AI plugin ecosystem - Source

によると

That technology allows ChatGPT and Bing Chat to help you find and book a restaurant reservation using an OpenTable plugin, for example.

なので、 SaaS のサービスに対して ChatGPT でアクションできるようなプラグインを開発できるようになるとのこと。
プラグイン側の認証ってどうなるんだろう。

これは非常に夢が広がる話で、一気に世界中に広がった ChatGPT がさらに盤石になる一手だと思う。

Copilot in Power BI

自然言語でレポートや DAX 関数などを作ってくれるとか。

Power BI レベルが低くてやりたいことを表現できないことが多々ある。
そのためこれを言語によって代わりに作ってくれるのならありがたい。

Microsoft Azure Container Storage

AKS で PersistentVolume(PV) を使うワークロードがある場合の有力な選択肢、ってことでいいのかな。
お作法上はディスクを利用しないほうがいいと思うので、よくある Web アプリなら利用することはないかもしれない。

Azure Monitor managed service for Prometheus - generally available

まだ真面目に使ってない。
GA して料金も正式なものになったはずなので料金を気にしながら使っていけるかな。(Public Preview のときは半額だったり無料だったりするため)

と思ったら Metrics queries はまだプレビューというよくわからない状態。
Pricing - Azure Monitor | Microsoft Azure

料金表が更新されてないだけ、ということはないはずだけど。

AI-powered functionality in Cost Management

Azure のコスト分析に AI が導入されて自然言語でコストの分析ができるとか。
節約方法とか、どのくらい賢く説明してくれるんだろう。
一部の仕事を失うことになるのかどうかが気になるところ。(ぜひ奪ってほしい)

Azure confidential computing

VM をはじめ、ACI, AKS, Databricks などで機密情報を扱うための仕組みが提供される模様。
このあたり、 AI 系サービスの広がりに対して守りも固めてきたという印象。

Azure Deployment Environments

カタログに ARM Template or Terraform コード(現在は承認制の Early access のみ) を登録さえすれば、環境を丸ごと作成したり、その権限制御やデプロイの CI/CD を包括的に管理できるサービス、ということかな。

環境共通のリソースはどうするのか、とか細かいことは気になるものの、場面によっては有効なサービスだとは思う。
再利用性のあるカタログを用意できるような状況であることや、インフラ管理部門が複数の開発部門に対して決まったカタログでバンバンデプロイするようなケースとか、シングルテナントのサービスを BtoB で複数顧客に提供する場合とか。 単にドメイン固有なインフラを開発・検証・本番環境で管理するだけなら、もうこのサービスを使わずに自前で整備している気がする。

しかしドキュメントがかなり整備されていて、力が入っているのを感じる。(7年がかりとあったしそういうことなのかも) Azure Deployment Environments とは - Azure Deployment Environments | Microsoft Learn

GitHub Advanced Security for Azure DevOps

GitHub と同じ機能が Azure DevOps にも提供されるとのこと。
エンタープライズでは Azure DevOps のほうを選択しがちなのでよいこと。

気になるのはインフラとアプリが別ロール、別チームになりがちな日本の現場において、 インフラ側でこの機能を提案して導入された後、アプリ側が感度高くセキュリティ対策に取り組んでいけるのだろうか、という点。

Azure Linux as a container host operating system (OS) for Azure Kubernetes Service (AKS) is now generally available

いわゆる Amazon Linux みたいなやつとして Azure LinuxAKS 向けに GA したということ。
存在を認識してなかった。

パフォーマンスがよくなるのか試してみたい

Azure Container Apps jobs now in preview

Container App にこれがなかったから AKS 使い続けていた、という人はいそう。
これまでの選択肢だと Logic App + Container Instance とかでどうにかするしかなかったが、これができるなら AKS を捨てる選択肢が結構ありえそう。

わかってるな、という感じ。

Long-term support is now generally available, starting with Kubernetes 1.27

2年のサポート期間が提供されると。

AKS 使っていると3,4か月くらいで更新し続けなくてはならないつらみがあったが、VM のように長めのサポート期間が提供される模様。
とはいえ技術の変革速度はこれまで通り早いのでは?という気がするのと、技術者が離れやすくなって、保守してくれる人が結果的にいなくなってしまうという問題が起きないだろうか。
まあこれは技術的な問題というよりも組織的な問題。

Microsoft 365 Copilot

Microsoft 365 のデータを参照可能な AI に自然言語で QA できる。

有給とった翌日に Teams のアクティビティを要約してもらうとかが期待される。

適切な権限設定がされていないと、これまで以上に機密情報が AI によって可視化されてしまう問題も起きそうな気がする。

Microsoft Edge Workspaces

Ignite のときも気になってたやつが、そろそろ GA するらしい。
kheiakiyama.hateblo.jp

そういえば Chrome をやめて Edge に切り替えてた。
最近の ChatGPT の影響で Edge ユーザは増えていると思うので、この機能を活用できるシーンも増えるかも。

Integrate their apps and services into Microsoft 365 Copilot with plugins

冒頭の AI Plugins で記載されていたアプリケーション・サービスと Microsoft 365 Copilot との連携。

夢が広がる。

Microsoft Mesh | Avatars for Microsoft Teams

自分の代わりにアバターを Teams で表示したり、アバターで仮想空間上でインタラクションできる。

コロナ禍でこういうサービスちょっと流行った感があったけど、Microsoft が出してくると大抵は追加コストなしで導入できてしまうので、競合がなくなっていくなあという印象。
実際流行るのかは謎。自分は普通に顔出しすればいいのでは派なので。

Power Automate - Copilot and refreshed cloud flow designer

Power Automate で Copilot でフローを作ってくれる。

Logic App には来るのかな。Automate でしかできない系をやめてほしい。

Windows Copilot

Windows Copilot will start to become available in preview for Windows 11 in June

最後の Windows こと Windows 10 から Windows 11 に更新したい、という IT 管理部門への問い合わせが増えそう。

終わりに

気づけばブログ更新が Microsoft イベントのときだけになってしまった。
改善していきたい。

Ignite 2022 で気になった発表・更新内容

はじめに

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Ignite 2022 Book of News

なお、まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

気になった発表・更新内容

1.AI

テキスト要約は、 Azure 限らずともブログ記事の要約などで組み込まれて行ってほしい。CMS とか。
ドキュメントの翻訳も、もう Web サイトの翻訳って丸ごとできそうな様子。 Static content を Blob に出力して変換して、人間がちょっとチェックして公開する、みたいなサービス作れるんじゃないだろうか。

What’s new in Azure Cognitive Services for Language | Ignite 2022 - Microsoft Community Hub

2.1.2 Azure Cosmos DB for PostgreSQL が GA

No SQL の Cosmos DB の概念が入っているわけではなく、高速で地球規模分散といった思想が同じという意図でのブランド統一に過ぎない様子。
これまでの Cosmos DB よりも OSS 使いたい勢によって気軽に使われるようになってきそう。

Distributed PostgreSQL comes to Azure Cosmos DB - Azure Cosmos DB Blog

2.3.2 Virtual Machine Scale set に Standard と Spot インスタンスを Mix

AKS で使いたい。
- Production: Standard only - Staging: Standard + Auto-scaling(Spot) - Test: Spot only

こういうことをやりたい。

Now in Preview – Spot priority mix for Azure Virtual Machine Scale Sets - Microsoft Community Hub

2.3.4 Azure Monitor の新機能

Prometheus のアラートとして利用できると。
複数の AKS をよしなにアラート制御してくれるとかできるのかな。Prometheus を全然わかってないが期待。
VMSS の自動スケール(AI かな) はやはり AKS などサービスのバックエンドとしての機能に期待している。

What’s new in Azure Monitor @ Ignite 2022 - Microsoft Community Hub

Log Analytics でログのアーカイブ化が GA。
2年が Max だったのが最大7年になり、かつ逃がし先候補だった Blob Storage で検索するのは実際つらかったのでありがたい。

Configure Basic Logs in Azure Monitor - Azure Monitor | Microsoft Learn Configure data retention and archive in Azure Monitor Logs (Preview) - Azure Monitor | Microsoft Learn

2.5.1 Azure Kubernetes Fleet Manager

Subscription に対する Management Group みたいな位置づけのものが AKS に対しても出てきたな、という印象。
複数リージョンで規模が大きいサービスを運用している場合に、リソースの同期はしたくなりそう。
ドキュメント読む限りは同期の条件づけがまだできそうに見えず、それが解決しないと CD(DevOps) レイヤーで対応せざるを得ない模様。

Azure Kubernetes Fleet Manager architectural overview | Microsoft Learn

2.5.2 Kubernetes apps

なんか作りたいなという気持ち。

Public preview: Kubernetes apps on Azure Marketplace | Azure updates | Microsoft Azure

2.5.5 Azure Deployment Environments

経験上、実質 DevOps レイヤーでこれを実装しているのをもうちょっとわかりやすく提供できるかな、という気分。
Dev チームが Azure をそんなに理解しなくて済むように Dev Infra チームが環境用意するのに、 Azure 上で環境を提供するのってどうなんだ、という気はしている。思想は分かる。

まだ ARM Template しか対応しておらず、 terraform もロードマップにあるようなので、それに期待。
(環境が Azure 上だけでできるものばかりではないはず)

Announcing Azure Deployment Environments preview

2.5.6 GitHub Advanced Security for Azure DevOps

GitHub の知見が Azure DevOps にも来るのは歓迎。

Integrate security into your developer workflow with GitHub Advanced Security for Azure DevOps - Azure DevOps Blog

2.5.8 Postman と API Management の提携

めちゃくちゃ便利そう。

Enhanced API Developer Experience with the Microsoft-Postman partnership - Microsoft Community Hub

2.5.11 App Service で Go lang に対応

いいことだ。(Go で開発ろくにしたことない)

In development: Go language support | Azure updates | Microsoft Azure

4.1.1 Microsoft Edge Workspaces

セミナーやハンズオン、トレーニングでは有効だろうか。
個人では複数案件対応するためにタググループ使っていて、これがたまにブラウザクラッシュですべて失われることが2,3 回あった。
Workspace のデータは One Drive に保存されるようなので、この問題へのソリューションとしてはありかも。
最近はずっと Chrome 使ってたので、エンジンも同じになったことだし Edge 使う意義が出たかも。

Microsoft Edge Workspaces | Microsoft Learn

6.1.2 Teams Premium

AI-generated tasks

これができるなら熱い。というか議事録取ってほしい。Todo 含め。
プロジェクトのキックオフから AI が聞いてたらコンテキスト理解してやってくれないかな。

Microsoft 365 at Ignite—Re-energize your workforce in the office, at home, and everywhere in between | Microsoft 365 Blog

6.1.8 Microsoft Places

弊社の競合が。。

Introducing Microsoft Places: Turn your spaces into places | Microsoft 365 Blog

6.3.2 Microsoft Project, Planner に OKR

欲しい。

リンクなし。

8.1.1 Microsoft Defender for DevOps

使ってみよう。
2.5.6 のところ読んでてインシデントはどこで確認するのか、と思ったがこういうことだった。

Microsoft Defender for DevOps - the benefits and features | Microsoft Learn

Azure Kubernetes Service Microsoft Ignite announcements

Azure Kubernetes Service Microsoft Ignite announcements - Microsoft Community Hub

Configure Azure CNI Overlay networking

Configure Azure CNI Overlay networking in Azure Kubernetes Service (AKS) (Preview) - Azure Kubernetes Service | Microsoft Learn

Azure Policy - Kubernetes policy

Azure Policy そんなに使ってないが、AKS も含めて管理していきたい。

Azure Policy announces enhancements for gradual rollout, custom evaluations & Kubernetes policy! - Microsoft Community Hub

終わりに

気になった内容は、

  • ドキュメント読んで
  • 人と話して
  • 使ってみて

をなるべく下のほうをやることで血肉にしていきたい