はじめに
確認した更新情報のソースは以下
Microsoft Build 2022 Book of News
どうでもいいけど日本語翻訳のページ(以下)が最初はあったようだが、今はなくなっているようだ。
https://news.microsoft.com/build-2022-book-of-news/ja/
そのため、Google キャッシュや日本語ニュースサイトでリンク切れが起きていた。少なくとも現時点(2022/5/29 22:00)では。
ということで本題はここから
なお、まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。
気になった発表・更新内容
パートナーシップ
Meta, which has selected Azure as a strategic cloud provider to help accelerate AI research and experimentation for developers
Meta が Azure を使って AI 学習の技術革新に貢献してくれることが期待される。
Microsoft は AWS, Google Cloud と比べてこういうパートナーシップを一番うまくやっている(実際のところはよくわからんが)気がするので、今後の発展に期待できる。
Azure Container Apps の GA(一般提供)
App Service のユースケースにはまらないケースで、じゃあ Azure Kubernetes Service を使うのかというと Too Fat 。
ちょうどいい落としどころとして期待できる。
GA したので使っていきたい。
Azure Kubernetes Service
盛り沢山だった。
Web application routing add-on (preview)
まずはアドイン。
AKS を使って Web サービスを構成しようとすると、 ingress-nginx や Key Vault を使った Secret 管理がほぼ必須になる。
そのためこれらの管理を含めてまるっとパッケージ適用してくれるアドインがあるというのはよい。
実際これらに依存する業務ドメインのアプリケーションの書き換えが発生しないかというとそんなことはないだろうが、パッケージの選定をしなくて済むことは大きいと思う。
あとはクラスターバージョンとともにアドインのバージョンを更新し続ける運用が必要ということになる。(組み込んだわけではないので知らんけど)
An add-in to the Kubernetes-based Event Driven Autoscaler (KEDA)
KEDA | Kubernetes Event-driven Autoscaling
イベント駆動で開発しようとすると Azure Function を選んでしまうのだが、 AKS を使っている場合の選択肢として有用そう。
あとは使い勝手を知りたい。
Managed NAT Gateway
Managed NAT Gateway - Azure Kubernetes Service | Microsoft Docs
NAT のトラブルは Azure を使っていてよくぶつかる問題。
その回避策がインフラ側で提供されていることは安心感がある。
アプリケーションを改修すべき状況であってもすぐに対応できないことは往々にしてある。
Draft integrated experience (preview)
Azure Kubernetes Service (AKS) 用 Dapr 拡張機能 (プレビュー) - Azure Kubernetes Service | Microsoft Docs
Yaml マニフェストや GitHub Action のワークフローファイルを簡単生成。
これを見ると開発者が簡単に AKS を始められる準備が整備されていて、よいことだとは思うが、その後のクラスターはもちろんマニフェストファイルの運用どうするんだという問題の比重が大きくなっていっていることに不安を覚える。
どこまでカバーされるんだろう。
あとマイクロサービスにおける Yaml マニフェストの管理方法をみんなどうやっているのかが気になった。
k8s について十分に習熟したチームならマイクロサービスのリポジトリ上でそのアプリケーションの Yaml マニフェストを管理し、基盤部分のみ別のリポジトリで管理すればいいと思う。
実際経験しているのはこうではなく、インフラ基盤の管理チームが k8s をリードしてそのチーム管理のリポジトリですべての Yaml マニフェストを管理している。このあたりのバランスがどこかで変わっていく必要があるのかな、ということを感じた。
Custom node configuration is now generally available
インフラエンジニアが喜びそう。
わからんのでお任せしよう。
App Service
App Service も更新はそこそこあるが個人的に気になったのは1点のみ。
Secure Networking for Every Application
The screenshot below shows both private endpoints (securing inbound network traffic) and regional virtual network integration (securing outbound network traffic) being set up as part of creating a new web application:
Inbound も Private Endpoint に対応。
もう App Service Environment を使う理由はなんかしらのポリシーを満たすため以外にはなさそう。
SQL Database
CI/CD パイプラインのサポート
With CI/CD pipeline support via GitHub Actions integration, you can build, test and deploy your apps quickly and efficiently.
いまいち読み取れなかった。
上記ドキュメントの通り読み取ると、ローカル開発のための環境整備していて、 CI/CD パイプラインは今後検討するよ、ってことでいいのかな。
DB 開発の CI/CD はちょうど気になっている分野なので今後に期待したい。
SQL Database Emulator
Introducing the Azure SQL Database emulator - Azure SQL Database | Microsoft Docs
つい最近 Mac M1 を使っている同僚が「MS SQL が動かないので困っている」と言ってたが、どうやらこの sql-edge の Docker イメージは動くらしいので後で教えてあげよう。
イメージは これ かな
Microsoft Dev Box
率直に誰が管理するんだろう。
コンプライアンスやセキュリティの観点だと IT 部門だが、イメージそのものは開発チームじゃないと管理できなそう。
開発チームがこれを管理するのが割に合うんだろうか。
Developer Community
資格は多様化が進んでいる印象。
また、その学習コンテンツも無料で揃ってきている。
全然追ってなかったけど(英語ができれば)専門家に QA する機会が不定期に用意されているっぽいイベントも見かけるので、利用できる状態でありたい。
Teams
Figma 流行ってるのか。全然知らなかった。 draw.io 使ってた。
Power Platform
Microsoft Power Pages
どういうロールの人が使うんだろう。
事例を見る限り非エンジニアってことなのかな。
Windows
WSL が Microsoft Store で利用可能
Microsoft Store からなら管理者権限なしでインストールできるので、ガバナンスが効いている環境で嬉しそう。
終わりに
一通り読んだ。
あとはもう少し試すなどしていきたい。
特に以下。
- AKS 周り全般
- Azure Container Apps