Ignite 2023 で気になった発表・更新内容

はじめに

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Ignite 2023 Book of News

なお、まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

気になった発表・更新内容

1.1 Azure AI Service

1.1.1. AZURE MACHINE LEARNING UPDATES STREAMLINE AND OPERATIONALIZE AI

半年ほど前に素の Open AI Service が出てきたと思っていたら、もう prompt flow なる開発統合環境のようなものが出てきた。
触ってないけどしばらく前の Machine Learning Studio に DevOps サポートなどをひっくるめたものを総称するようなものらしい。(そのわりには誤解されそうな名前に感じる)

Elevate Your LLM Applications to Production via LLMOps - Microsoft Community Hub

あとは Azure AI Search が Azure Cognitive Search から名称変更。
MS ではサービスのリネームはよくあることだが、一度リネームされたサービスは再度されやすい気がする。(Cognitive Search になる前は Azure Search だった)

General availability of vector search and semantic ranker in Azure AI Search, formerly Azure Cognitive Search

1.2 Azure Compute

1.2.1. NEW AMD-BASED AZURE VIRTUAL MACHINES NOW IN PREVIEW

D, E, F シリーズで v6 がリクエスト必須なパブリックプレビュー。
パフォーマンスが明らかによさそうなので切替の動機になりそう。リリースが楽しみ。

Public Preview: New AMD-based VMs with Increased Performance, Azure Boost, and NVMe Support - Microsoft Community Hub

1.3 Azure Confidential Computing

おしごとでは特に利用してないが、AkS, Databricks などで機密情報を扱うための VM が利用できるようになったとか。
これまでサービスを利用できなかった業界に広がっていくのかな。

1.4 Azure Data

OneLake という組織に対する統合データレイクに関する発表がいくつか。
ADLS Gen2 互換なので、 Microsoft 365 のデータや Amazon S3 をリンクして ETL なしで利用するとか。
DataBricks や Power BI などで手軽にデータを扱えるようになるのかな。

Prepare your data for AI innovation with Microsoft Fabric—now generally available | Microsoft Fabric Blog

1.4.5. MICROSOFT FABRIC NOW GENERALLY AVAILABLE

そしてそのデータを扱うためのサービスとして Fabric が GA。
SQL を AI に書いてもらったりもできそうなので、データの権限管理だけ適切に設定したらあとは各部門で分析・可視化は託していく、みたいなのが未来っぽい。

Prepare your data for AI innovation with Microsoft Fabric—now generally available | Microsoft Fabric Blog

1.4.10. PERFORMANCE ENHANCEMENTS AND NEW AI CAPABILITIES FOR AZURE DATABASE FOR POSTGRESQL

Azure Database for PostgreSQL で azure_ai Extension for Postgres がパブリックプレビュー。
ローカル開発を考えると DB レイヤーでやるのがいいのかという気もするが、開発言語にとらわれないという意味ではわかりやすいかも。

Azure Database for PostgreSQL: AI-Ready for Enterprise Applications in Flexible Server - Microsoft Community Hub

1.5 Azure Infrastructure

1.5.1. AI INFRASTRUCTURE UPDATES

AI 向けと汎用向けのチップを発表。
垂直統合してるのは強いなという印象。

With a systems approach to chips, Microsoft aims to tailor everything ‘from silicon to service’ to meet AI demand - Source

ハイパーバイザーを置き換える Azure Boost が GA。
対応している VM の SKU でパフォーマンス向上が図れるようで、ここでも最新シリーズへの切り替えの動機付けに。

Microsoft Azure Boost

1.6 Azure management operation

1.6.1. AZURE BUSINESS CONTINUITY CENTER HELPS MANAGE, PROTECT AND GOVERN RESOURCES AT SCALE, NOW IN PREVIEW

Azure Business Continuity Center が発表。
Recovery Service や Azure Monitor, Azure Advisor などが統合された新しいビューにそれらしい名前がついただけっぽい。

Announcement: Azure Monitor SCOM Managed Instance Public Preview is here!

2.1 Developer community

2.1.1. NEW AI MICROSOFT APPLIED SKILLS CREDENTIALS NOW AVAILABLE

資格が増えたのといつもの Cloud Skills Challenge の発表。
いつもと違うのは資格取得のバウチャーではなく Microsoft Build 2024 か Microsoft Ignite 2024 に参加できるフリーパスが賞品となっている。

Live at Ignite: Microsoft Credentials for AI and Cloud Skills Challenge - Microsoft Community Hub

2.2 Developer tool and DevOps

2.2.5. AZURE KUBERNETES SERVICE OFFERS NEW CAPABILITIES FOR AI AND MACHINE LEARNING WORKLOADS

大したことじゃないけど Kubernetes Fleet Manager で AKS のバージョンを管理できそうなので、ポリシーを決めてバージョンアップするのは気軽にやりやすいかもしれない。
特に複数案件を横断的に対応できると考えると面白そう。

Azure Kubernetes Fleet Manager を使用して、複数のクラスター全体で更新を調整する | Microsoft Learn

2.2.8. MICROSOFT OFFERING GUIDANCE TO HELP ORGANIZATIONS ESTABLISH PLATFORM ENGINEERING

platform engineering についてのドキュメントが公開。
開発者が数百人やそれ以上など、企業の規模がある程度大きくなるとこういう考え方が広まっていくのはなんとなくわかる。
数十人規模の組織にいたことしかない身としては、ちょっとまだこの思想は受け入れてもらえそうにない。。

What is platform engineering? | Microsoft Learn

4.1 Microsoft 365 App / Service

4.1.2. MICROSOFT CLIPCHAMP AND APP INTEGRATIONS FOR MICROSOFT DESIGNER NOW AVAILABLE

Microsoft Clipchamp と Microsoft Designer についての紹介。
Designer は画像作れて便利だなと思ってたけど動作もあったのね。
AI のサポートもありクリエイティブをセンスがなくても自分で作る風潮になっていくのはいいことだと思う。

New! Create videos and images at work with Clipchamp and Designer - Microsoft Community Hub

4.1.3. MICROSOFT LOOP NOW GENERALLY AVAILABLE WITH UPDATED FEATURES

Microsoft Loop が Microsoft 365 works account で GA。
かなり前に触ったときはいろいろ整ってなかったが、Wiki の決定版になれるのか気になる。

Microsoft Loop: built for the new way of work, generally available to Microsoft 365 work accounts - Microsoft Community Hub

4.2 Microsoft Teams

4.2.2. MICROSOFT MESH GENERALLY AVAILABLE IN JANUARY

Microsoft Mesh が 2024/1 に GA 予定。
社内プレゼンとかで単に使ってみたい。最初は内容そっちのけで Mesh 自体に注意がひきつけられそう。

What’s New in Microsoft Teams | Microsoft Ignite 2023 - Microsoft Community Hub

4.2.3. NEW FEATURES AND ENHANCEMENTS IN MICROSOFT TEAMS

Teamsミーティングや通話での音声分離。
やたらうるさい場所でミーティングする人の周辺の音を拾うマイクにはかなり悩まされるので、アプリ側で削ってくれるのは非常にうれしい。

また、チャンネルアーカイブも 2024/1 予定。

What’s New in Microsoft Teams | Microsoft Ignite 2023 - Microsoft Community Hub

4.3 Microsoft Viva

4.3.1. UPDATES TO VIVA ENGAGE AND VIVA AMPLIFY

Viva GoalsとViva Engageの統合。
どこかで聞いたような話だ。

What's new for Viva Engage (Ignite 2023)

5.2 Azure management and operation

5.2.1. MICROSOFT COPILOT FOR AZURE BOOSTS PRODUCTIVITY WITH GENERATIVE AI

Microsoft Copilot for Azure で Azure の管理も Copilot にお任せ。
コスト削減やトラブル対処、設計立案などやってくれるとのこと。
ぜひ自分から仕事を奪っていってほしい。

Simplify IT management with Microsoft Copilot for Azure

5.3 Bing

5.3.1. BRINGING COPILOT TO EVERYONE

Bing Chat, Bing Chat Enterprise はただの Copilot になる。
微妙なリネーム。

Our vision to bring Microsoft Copilot to everyone, and more | Bing Search Blog

5.8 Microsoft Copilot for Microsoft 365

Microsoft 365 に対して本当に広範囲に提供してきたなという印象。

5.8.1. NEW CAPABILITIES IN MICROSOFT COPILOT FOR MICROSOFT 365

Microsoft Copilot Dashboard で組織への適用や影響度を確認できるとか。
導入してみよう。

Find the right app | Microsoft AppSource

Teams で Copilot が議事録取ってくれたり、フォローアップミーティングを設定してくれたりが 2024年にできるようになる。
雑用がなくなってくれるのはとてもよい。

Introducing Microsoft Copilot Studio and new features in Copilot for Microsoft 365 | Microsoft 365 Blog

5.8.3. INTRODUCING COPILOT FOR MICROSOFT 365 ADMIN IN PRIVATE PREVIEW

そんな M365 向けの Copilot の管理部門向けの機能も提供されている。
さきの Power BI Report との関連が少し気になる。こっちが先かな。

Ignite 2023 - What’s New for Copilot and Microsoft 365 admins - Microsoft Community Hub

5.8.4. INTRODUCING MICROSOFT COPILOT STUDIO

Microsoft Copilot Studio で Microsoft 365 の Copilot をカスタマイズする。
開発ツールがここでも出てきた。

Announcing Microsoft Copilot Studio | Microsoft 365 Blog

5.11 Security Copilot

5.11.1. MICROSOFT PURVIEW CAPABILITIES IN MICROSOFT SECURITY COPILOT AND EMBEDDING THE SECURITY COPILOT EXPERIENCE IN MICROSOFT PURVIEW SOLUTIONS

Microsoft Security Copilot が発表。
Microsoft Entra Id や Purview などセキュリティ要素が大きいサービスに対する知見を提供してくれる模様。

Microsoft unveils expansion of AI for security and security for AI at Microsoft Ignite | Microsoft Security Blog

終わりに

大体ここでピックアップしたものは全体発表のごく一部で、さらにその中の5-6割しか実際には触ってない。
Copilot 系サービスが進化したことで、これまでよりも開発者寄りだったり、IT 管理部門の人がキャッチアップする必要が出てきたな、という印象を持った。
効率的にキャッチアップして、組織の生産性を効果的にしていきたいものだ。

Microsoft Build 2023 で気になった発表・更新内容

はじめに

昨年同様に Book of news や関連リンクを確認して、気になった発表内容についてコメントする。

kheiakiyama.hateblo.jp

まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Build 2023 Book of News

気になった発表・更新内容

AI Plugins

関連記事の

Microsoft outlines framework for building AI apps and copilots; expands AI plugin ecosystem - Source

によると

That technology allows ChatGPT and Bing Chat to help you find and book a restaurant reservation using an OpenTable plugin, for example.

なので、 SaaS のサービスに対して ChatGPT でアクションできるようなプラグインを開発できるようになるとのこと。
プラグイン側の認証ってどうなるんだろう。

これは非常に夢が広がる話で、一気に世界中に広がった ChatGPT がさらに盤石になる一手だと思う。

Copilot in Power BI

自然言語でレポートや DAX 関数などを作ってくれるとか。

Power BI レベルが低くてやりたいことを表現できないことが多々ある。
そのためこれを言語によって代わりに作ってくれるのならありがたい。

Microsoft Azure Container Storage

AKS で PersistentVolume(PV) を使うワークロードがある場合の有力な選択肢、ってことでいいのかな。
お作法上はディスクを利用しないほうがいいと思うので、よくある Web アプリなら利用することはないかもしれない。

Azure Monitor managed service for Prometheus - generally available

まだ真面目に使ってない。
GA して料金も正式なものになったはずなので料金を気にしながら使っていけるかな。(Public Preview のときは半額だったり無料だったりするため)

と思ったら Metrics queries はまだプレビューというよくわからない状態。
Pricing - Azure Monitor | Microsoft Azure

料金表が更新されてないだけ、ということはないはずだけど。

AI-powered functionality in Cost Management

Azure のコスト分析に AI が導入されて自然言語でコストの分析ができるとか。
節約方法とか、どのくらい賢く説明してくれるんだろう。
一部の仕事を失うことになるのかどうかが気になるところ。(ぜひ奪ってほしい)

Azure confidential computing

VM をはじめ、ACI, AKS, Databricks などで機密情報を扱うための仕組みが提供される模様。
このあたり、 AI 系サービスの広がりに対して守りも固めてきたという印象。

Azure Deployment Environments

カタログに ARM Template or Terraform コード(現在は承認制の Early access のみ) を登録さえすれば、環境を丸ごと作成したり、その権限制御やデプロイの CI/CD を包括的に管理できるサービス、ということかな。

環境共通のリソースはどうするのか、とか細かいことは気になるものの、場面によっては有効なサービスだとは思う。
再利用性のあるカタログを用意できるような状況であることや、インフラ管理部門が複数の開発部門に対して決まったカタログでバンバンデプロイするようなケースとか、シングルテナントのサービスを BtoB で複数顧客に提供する場合とか。 単にドメイン固有なインフラを開発・検証・本番環境で管理するだけなら、もうこのサービスを使わずに自前で整備している気がする。

しかしドキュメントがかなり整備されていて、力が入っているのを感じる。(7年がかりとあったしそういうことなのかも) Azure Deployment Environments とは - Azure Deployment Environments | Microsoft Learn

GitHub Advanced Security for Azure DevOps

GitHub と同じ機能が Azure DevOps にも提供されるとのこと。
エンタープライズでは Azure DevOps のほうを選択しがちなのでよいこと。

気になるのはインフラとアプリが別ロール、別チームになりがちな日本の現場において、 インフラ側でこの機能を提案して導入された後、アプリ側が感度高くセキュリティ対策に取り組んでいけるのだろうか、という点。

Azure Linux as a container host operating system (OS) for Azure Kubernetes Service (AKS) is now generally available

いわゆる Amazon Linux みたいなやつとして Azure LinuxAKS 向けに GA したということ。
存在を認識してなかった。

パフォーマンスがよくなるのか試してみたい

Azure Container Apps jobs now in preview

Container App にこれがなかったから AKS 使い続けていた、という人はいそう。
これまでの選択肢だと Logic App + Container Instance とかでどうにかするしかなかったが、これができるなら AKS を捨てる選択肢が結構ありえそう。

わかってるな、という感じ。

Long-term support is now generally available, starting with Kubernetes 1.27

2年のサポート期間が提供されると。

AKS 使っていると3,4か月くらいで更新し続けなくてはならないつらみがあったが、VM のように長めのサポート期間が提供される模様。
とはいえ技術の変革速度はこれまで通り早いのでは?という気がするのと、技術者が離れやすくなって、保守してくれる人が結果的にいなくなってしまうという問題が起きないだろうか。
まあこれは技術的な問題というよりも組織的な問題。

Microsoft 365 Copilot

Microsoft 365 のデータを参照可能な AI に自然言語で QA できる。

有給とった翌日に Teams のアクティビティを要約してもらうとかが期待される。

適切な権限設定がされていないと、これまで以上に機密情報が AI によって可視化されてしまう問題も起きそうな気がする。

Microsoft Edge Workspaces

Ignite のときも気になってたやつが、そろそろ GA するらしい。
kheiakiyama.hateblo.jp

そういえば Chrome をやめて Edge に切り替えてた。
最近の ChatGPT の影響で Edge ユーザは増えていると思うので、この機能を活用できるシーンも増えるかも。

Integrate their apps and services into Microsoft 365 Copilot with plugins

冒頭の AI Plugins で記載されていたアプリケーション・サービスと Microsoft 365 Copilot との連携。

夢が広がる。

Microsoft Mesh | Avatars for Microsoft Teams

自分の代わりにアバターを Teams で表示したり、アバターで仮想空間上でインタラクションできる。

コロナ禍でこういうサービスちょっと流行った感があったけど、Microsoft が出してくると大抵は追加コストなしで導入できてしまうので、競合がなくなっていくなあという印象。
実際流行るのかは謎。自分は普通に顔出しすればいいのでは派なので。

Power Automate - Copilot and refreshed cloud flow designer

Power Automate で Copilot でフローを作ってくれる。

Logic App には来るのかな。Automate でしかできない系をやめてほしい。

Windows Copilot

Windows Copilot will start to become available in preview for Windows 11 in June

最後の Windows こと Windows 10 から Windows 11 に更新したい、という IT 管理部門への問い合わせが増えそう。

終わりに

気づけばブログ更新が Microsoft イベントのときだけになってしまった。
改善していきたい。

Ignite 2022 で気になった発表・更新内容

はじめに

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Ignite 2022 Book of News

なお、まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

気になった発表・更新内容

1.AI

テキスト要約は、 Azure 限らずともブログ記事の要約などで組み込まれて行ってほしい。CMS とか。
ドキュメントの翻訳も、もう Web サイトの翻訳って丸ごとできそうな様子。 Static content を Blob に出力して変換して、人間がちょっとチェックして公開する、みたいなサービス作れるんじゃないだろうか。

What’s new in Azure Cognitive Services for Language | Ignite 2022 - Microsoft Community Hub

2.1.2 Azure Cosmos DB for PostgreSQL が GA

No SQL の Cosmos DB の概念が入っているわけではなく、高速で地球規模分散といった思想が同じという意図でのブランド統一に過ぎない様子。
これまでの Cosmos DB よりも OSS 使いたい勢によって気軽に使われるようになってきそう。

Distributed PostgreSQL comes to Azure Cosmos DB - Azure Cosmos DB Blog

2.3.2 Virtual Machine Scale set に Standard と Spot インスタンスを Mix

AKS で使いたい。
- Production: Standard only - Staging: Standard + Auto-scaling(Spot) - Test: Spot only

こういうことをやりたい。

Now in Preview – Spot priority mix for Azure Virtual Machine Scale Sets - Microsoft Community Hub

2.3.4 Azure Monitor の新機能

Prometheus のアラートとして利用できると。
複数の AKS をよしなにアラート制御してくれるとかできるのかな。Prometheus を全然わかってないが期待。
VMSS の自動スケール(AI かな) はやはり AKS などサービスのバックエンドとしての機能に期待している。

What’s new in Azure Monitor @ Ignite 2022 - Microsoft Community Hub

Log Analytics でログのアーカイブ化が GA。
2年が Max だったのが最大7年になり、かつ逃がし先候補だった Blob Storage で検索するのは実際つらかったのでありがたい。

Configure Basic Logs in Azure Monitor - Azure Monitor | Microsoft Learn Configure data retention and archive in Azure Monitor Logs (Preview) - Azure Monitor | Microsoft Learn

2.5.1 Azure Kubernetes Fleet Manager

Subscription に対する Management Group みたいな位置づけのものが AKS に対しても出てきたな、という印象。
複数リージョンで規模が大きいサービスを運用している場合に、リソースの同期はしたくなりそう。
ドキュメント読む限りは同期の条件づけがまだできそうに見えず、それが解決しないと CD(DevOps) レイヤーで対応せざるを得ない模様。

Azure Kubernetes Fleet Manager architectural overview | Microsoft Learn

2.5.2 Kubernetes apps

なんか作りたいなという気持ち。

Public preview: Kubernetes apps on Azure Marketplace | Azure updates | Microsoft Azure

2.5.5 Azure Deployment Environments

経験上、実質 DevOps レイヤーでこれを実装しているのをもうちょっとわかりやすく提供できるかな、という気分。
Dev チームが Azure をそんなに理解しなくて済むように Dev Infra チームが環境用意するのに、 Azure 上で環境を提供するのってどうなんだ、という気はしている。思想は分かる。

まだ ARM Template しか対応しておらず、 terraform もロードマップにあるようなので、それに期待。
(環境が Azure 上だけでできるものばかりではないはず)

Announcing Azure Deployment Environments preview

2.5.6 GitHub Advanced Security for Azure DevOps

GitHub の知見が Azure DevOps にも来るのは歓迎。

Integrate security into your developer workflow with GitHub Advanced Security for Azure DevOps - Azure DevOps Blog

2.5.8 Postman と API Management の提携

めちゃくちゃ便利そう。

Enhanced API Developer Experience with the Microsoft-Postman partnership - Microsoft Community Hub

2.5.11 App Service で Go lang に対応

いいことだ。(Go で開発ろくにしたことない)

In development: Go language support | Azure updates | Microsoft Azure

4.1.1 Microsoft Edge Workspaces

セミナーやハンズオン、トレーニングでは有効だろうか。
個人では複数案件対応するためにタググループ使っていて、これがたまにブラウザクラッシュですべて失われることが2,3 回あった。
Workspace のデータは One Drive に保存されるようなので、この問題へのソリューションとしてはありかも。
最近はずっと Chrome 使ってたので、エンジンも同じになったことだし Edge 使う意義が出たかも。

Microsoft Edge Workspaces | Microsoft Learn

6.1.2 Teams Premium

AI-generated tasks

これができるなら熱い。というか議事録取ってほしい。Todo 含め。
プロジェクトのキックオフから AI が聞いてたらコンテキスト理解してやってくれないかな。

Microsoft 365 at Ignite—Re-energize your workforce in the office, at home, and everywhere in between | Microsoft 365 Blog

6.1.8 Microsoft Places

弊社の競合が。。

Introducing Microsoft Places: Turn your spaces into places | Microsoft 365 Blog

6.3.2 Microsoft Project, Planner に OKR

欲しい。

リンクなし。

8.1.1 Microsoft Defender for DevOps

使ってみよう。
2.5.6 のところ読んでてインシデントはどこで確認するのか、と思ったがこういうことだった。

Microsoft Defender for DevOps - the benefits and features | Microsoft Learn

Azure Kubernetes Service Microsoft Ignite announcements

Azure Kubernetes Service Microsoft Ignite announcements - Microsoft Community Hub

Configure Azure CNI Overlay networking

Configure Azure CNI Overlay networking in Azure Kubernetes Service (AKS) (Preview) - Azure Kubernetes Service | Microsoft Learn

Azure Policy - Kubernetes policy

Azure Policy そんなに使ってないが、AKS も含めて管理していきたい。

Azure Policy announces enhancements for gradual rollout, custom evaluations & Kubernetes policy! - Microsoft Community Hub

終わりに

気になった内容は、

  • ドキュメント読んで
  • 人と話して
  • 使ってみて

をなるべく下のほうをやることで血肉にしていきたい

Microsoft Build 2022 で気になった発表・更新内容

はじめに

確認した更新情報のソースは以下

Microsoft Build 2022 Book of News

どうでもいいけど日本語翻訳のページ(以下)が最初はあったようだが、今はなくなっているようだ。
https://news.microsoft.com/build-2022-book-of-news/ja/

そのため、Google キャッシュや日本語ニュースサイトでリンク切れが起きていた。少なくとも現時点(2022/5/29 22:00)では。

ということで本題はここから

なお、まだ実際に手を動かして確認したわけではなく、単にドキュメントを読んで理解した限りでの認識を書いているため、実際の挙動と異なる可能性があるのはご容赦願いたい。

気になった発表・更新内容

パートナーシップ

Meta, which has selected Azure as a strategic cloud provider to help accelerate AI research and experimentation for developers

Meta が Azure を使って AI 学習の技術革新に貢献してくれることが期待される。
MicrosoftAWS, Google Cloud と比べてこういうパートナーシップを一番うまくやっている(実際のところはよくわからんが)気がするので、今後の発展に期待できる。

Azure Container Apps の GA(一般提供)

techcommunity.microsoft.com

App Service のユースケースにはまらないケースで、じゃあ Azure Kubernetes Service を使うのかというと Too Fat 。
ちょうどいい落としどころとして期待できる。
GA したので使っていきたい。

Azure Kubernetes Service

techcommunity.microsoft.com

盛り沢山だった。

Web application routing add-on (preview)

Web Application Routing add-on on Azure Kubernetes Service (AKS) (Preview) - Azure Kubernetes Service | Microsoft Docs

まずはアドイン。 AKS を使って Web サービスを構成しようとすると、 ingress-nginx や Key Vault を使った Secret 管理がほぼ必須になる。
そのためこれらの管理を含めてまるっとパッケージ適用してくれるアドインがあるというのはよい。
実際これらに依存する業務ドメインのアプリケーションの書き換えが発生しないかというとそんなことはないだろうが、パッケージの選定をしなくて済むことは大きいと思う。
あとはクラスターバージョンとともにアドインのバージョンを更新し続ける運用が必要ということになる。(組み込んだわけではないので知らんけど)

An add-in to the Kubernetes-based Event Driven Autoscaler (KEDA)

KEDA | Kubernetes Event-driven Autoscaling

イベント駆動で開発しようとすると Azure Function を選んでしまうのだが、 AKS を使っている場合の選択肢として有用そう。
あとは使い勝手を知りたい。

Managed NAT Gateway

Managed NAT Gateway - Azure Kubernetes Service | Microsoft Docs

NAT のトラブルは Azure を使っていてよくぶつかる問題。
その回避策がインフラ側で提供されていることは安心感がある。
アプリケーションを改修すべき状況であってもすぐに対応できないことは往々にしてある。

Draft integrated experience (preview)

Azure Kubernetes Service (AKS) 用 Dapr 拡張機能 (プレビュー) - Azure Kubernetes Service | Microsoft Docs

Yaml マニフェストGitHub Action のワークフローファイルを簡単生成。
これを見ると開発者が簡単に AKS を始められる準備が整備されていて、よいことだとは思うが、その後のクラスターはもちろんマニフェストファイルの運用どうするんだという問題の比重が大きくなっていっていることに不安を覚える。
どこまでカバーされるんだろう。

あとマイクロサービスにおける Yaml マニフェストの管理方法をみんなどうやっているのかが気になった。
k8s について十分に習熟したチームならマイクロサービスのリポジトリ上でそのアプリケーションの Yaml マニフェストを管理し、基盤部分のみ別のリポジトリで管理すればいいと思う。
実際経験しているのはこうではなく、インフラ基盤の管理チームが k8s をリードしてそのチーム管理のリポジトリですべての Yaml マニフェストを管理している。このあたりのバランスがどこかで変わっていく必要があるのかな、ということを感じた。

Custom node configuration is now generally available

Customize the node configuration for Azure Kubernetes Service (AKS) node pools - Azure Kubernetes Service | Microsoft Docs

インフラエンジニアが喜びそう。
わからんのでお任せしよう。

App Service

techcommunity.microsoft.com

App Service も更新はそこそこあるが個人的に気になったのは1点のみ。

Secure Networking for Every Application

The screenshot below shows both private endpoints (securing inbound network traffic) and regional virtual network integration (securing outbound network traffic) being set up as part of creating a new web application:

Inbound も Private Endpoint に対応。
もう App Service Environment を使う理由はなんかしらのポリシーを満たすため以外にはなさそう。

SQL Database

techcommunity.microsoft.com

CI/CD パイプラインのサポート

With CI/CD pipeline support via GitHub Actions integration, you can build, test and deploy your apps quickly and efficiently.

いまいち読み取れなかった。

Planning new scenarios and use cases for Azure SQL Database local development experience! - Azure SQL Database Devs’ Corner

上記ドキュメントの通り読み取ると、ローカル開発のための環境整備していて、 CI/CD パイプラインは今後検討するよ、ってことでいいのかな。
DB 開発の CI/CD はちょうど気になっている分野なので今後に期待したい。

SQL Database Emulator

Introducing the Azure SQL Database emulator - Azure SQL Database | Microsoft Docs

つい最近 Mac M1 を使っている同僚が「MS SQL が動かないので困っている」と言ってたが、どうやらこの sql-edge の Docker イメージは動くらしいので後で教えてあげよう。
イメージは これ かな

Microsoft Dev Box

techcommunity.microsoft.com

率直に誰が管理するんだろう。
コンプライアンスやセキュリティの観点だと IT 部門だが、イメージそのものは開発チームじゃないと管理できなそう。
開発チームがこれを管理するのが割に合うんだろうか。

Developer Community

techcommunity.microsoft.com

資格は多様化が進んでいる印象。
また、その学習コンテンツも無料で揃ってきている。
全然追ってなかったけど(英語ができれば)専門家に QA する機会が不定期に用意されているっぽいイベントも見かけるので、利用できる状態でありたい。

Teams

www.microsoft.com

Figma 流行ってるのか。全然知らなかった。 draw.io 使ってた。

Power Platform

Microsoft Power Pages

powerpages.microsoft.com

どういうロールの人が使うんだろう。
事例を見る限り非エンジニアってことなのかな。

Windows

WSL が Microsoft Store で利用可能

devblogs.microsoft.com

Microsoft Store からなら管理者権限なしでインストールできるので、ガバナンスが効いている環境で嬉しそう。

終わりに

一通り読んだ。
あとはもう少し試すなどしていきたい。 特に以下。

  • AKS 周り全般
  • Azure Container Apps

Microsoft Azure の資格に紐づくアカウントを整理する

先日レジュメサイトを見直したときに、思い立ってアカウントを整理したのでそれについて書く。

レジュメサイトの乗り換えについては以下。 kheiakiyama.hateblo.jp

結論を3行で

  • 資格情報はプライベート利用の個人アカウントにひもづけたほうがいい
  • 資格情報が紐づくアカウントの切り替えは、 Q&A に投稿することでサポートメンバーに対応してもらえる
  • Microsoft Learn は Azure 使っていなくても学習に便利

整理前の状況

Microsoft Azure の資格情報は以下の URL で確認できる。

ダッシュボード

この資格情報は個人アカウントに紐づく仕様となっている。

私に紐づいているアカウントは以下のとおり。

  • プライベートメールアドレスの個人アカウント
  • 職場メールアドレスの個人アカウント(Microsoft Azure 資格)
  • 職場メールアドレスの組織アカウント

現在勤めている Colorkrew Inc.Microsoft のパートナーで、資格情報を持つ個人アカウントに職場の組織アカウントに紐づけることで、パートナー要件に反映できる。
資格は "職場メールアドレスの個人アカウント" に紐づいていたので、それをそのまま職場メールアドレスの組織アカウントに紐づけていた。

整理が必要な理由

アカウントの整理をした理由は以下の通り。

  • 資格情報の確認が Microsoft Learn 配下のシステムになっている点
  • 職場が変わった場合に手間が発生する点
  • 職場メールアドレスがそもそも永続的に利用できない点

順に説明する。

資格情報の確認が Microsoft Learn 配下のシステムになっている点

繰り返しになるが、資格情報の確認は以下のサイトで行う。

ダッシュボード

上記ページはコンテンツの拡大が著しい、 Microsoft Learn の配下にあるのがポイントだ。

docs.microsoft.com

私の場合、Microsoft Learn はプライベートのアカウントで学習状況を進めており、これが分散されるのは嬉しくない。(見直したところ、職場メールアドレスでも行っていた・・・)
いまいち達成感はないが、ポイントが加算されてレベルが少しずつ増えてほしいものだ。
(ようやくレベル7 !)

また、資格の有効期限延長が可能になり、これが Microsoft Learn 上でレコメンドされるようになっている。

Microsoft 認定ダッシュボード

12月15日、Microsoftは、学習者が最新の状態を維持できるように 新しいアプローチを導入 しました。6か月以内に有効期限が切れる有効な認定資格をお持ちの方は、Microsoft Learnの更新アセスメントに合格することで、毎年、無料で認定資格を更新することができます。

Microsoft認定資格を更新する | Microsoft Docs

このあたりからも Microsoft Learn で主に利用するアカウントと、資格情報が紐づくアカウントが同じであるほうがスムーズであることがうかがえる。

職場が変わった場合に手間が発生する点

docs.microsoft.com

上記のよくある質問を読むと、

  • パートナー組織に紐づけたユーザが、別のパートナー組織に紐づけできる
  • パートナー組織の全体管理者は、ユーザの紐づけを解除できる

らしいことが読み取れる。
問題は私が "職場メールアドレスの個人アカウント" を利用していたことにある。
もしも職場が変わると、離職に伴いこの個人アカウントは利用できない。
つまり自分でパートナー組織の紐づけを解除したり、切り替えることができないことになる。

離職前の会社の全体管理者に依頼するしか解決手段がないことになるため、セルフコントロールできないのはあまりよろしくない。

職場メールアドレスがそもそも永続的に利用できない点

最後にこれは当然といえば当然だが、離職すれば職場メールアドレスは利用できない。
せっかく取得した資格を喪失するのはもったいないので、プライベートのメールアドレスに紐づけておくのが無難だろう。

どのように資格の紐づけを変更するか

Microsoft Learn 内の Q&A ページに投稿することで、資格を紐づけるアカウントを切り替えできる。
私の投稿は以下のリンクなので参考になれば。

How to change email address on Certificate Profile with my MCID? - Training, Certification, and Program Support

MCID や個人情報のやり取りを行う都合上、パブリックな Q&A ページではなくプライベートメッセージでのやりとりが必要になる。

以前のアカウント

  • プライベートメールアドレスの個人アカウント
  • 職場メールアドレスの個人アカウント(Microsoft Azure 資格)
  • 職場メールアドレスの組織アカウント

現在のアカウント

  • プライベートメールアドレスの個人アカウント(Microsoft Azure 資格)
  • 職場メールアドレスの個人アカウント
  • 職場メールアドレスの組織アカウント

また、同時に Microsoft のパートナー組織への紐づけもプライベートメールアドレスに対して行うように設定をし直した。

おわりに

余談だが Microsoft Learn は Git や GitHub などの Generic なコンテンツも扱っているため、Microsoftクラスタに若干遠い人も利用してみるとよいと思う。

すべて参照 - Learn | Microsoft Docs

レジュメの Static site を Jekyll(Azure CDN) から Hugo(Static Web Apps) に乗り換えた話

タイトルで8割書いてるので、あとは補足だけ書く。

サイトはこちら。

cv.kheiakiyama.com

背景

理由1: ビルド遅い問題

GitHub Actions を使ってビルドしているが、ビルドからデプロイまで、約8分前後の時間がかかっていた。

内容を精査すると、主に Jekyll でビルドするための bundle install に時間が大半を占めていた。
また、 Gemfile が Dependabot に検知される要因になっていて、地味に嫌な感じだった。

移行先を検討していたところ、Hugo は使ったことがあり、 2021年時点でベストな静的サイトジェネレータの一つらしいのでそれにした。

Best static site generators of 2021 | TechRadar

理由2: Static Web Apps 使いたい

Azure Static Web Apps – App Service | Microsoft Azure

単に使いたかった。
静的コンテンツだけなら Azure CDN と大して変わらないが、 PullRequest でレビューできるのは便利。

Azure Static Web Apps における実稼働前環境での pull request の確認 | Microsoft Docs

そのうち Function 機能もちゃんと使ってあげたい。

移行方法

Jekyll から Hugo

頑張って載せ替えるだけ。

Jekyll to Hugo by kheiakiyama · Pull Request #2 · kheiakiyama/kheiakiyama.github.com · GitHub

個人のレジュメサイトなので、移行前に使っていたデザインテーマはあきらめて別のテーマに移行した。

Azure CDN から Static Web App

Static Web App への載せ替えは淡々とやるとして、移行は TXT レコードを使ったダウンタイムなしの移行を試したが動かなかったのであきらめて CNAME を切り替えてしまった。

Set up a custom domain in Azure Static Web Apps | Microsoft Docs

TXT record validation 、現在は Zone Apex しか対応してないのでは?というのが予測。

移行後

約8分かかっていたビルド&デプロイが1分10秒前後で終わるようになった。

速いのは正義。

GitHub Actions と Azure Pipeline を両方使っていて思うことを書く

この記事は Azure DevOps Advent Calendar, GitHub Actions Advent Calendar 11日目の記事で、表題のとおり両方を実用していて思うところを書く。

はじめに断っておくと、この記事ではマルバツの比較表は出てこない。
特徴を理解して使い分けが必要というのが結論。

はじめに

サービスができた歴史上、GitHub Actions のほうが後発なので、足りないところを感じる場面が多々ある。
たとえば Yaml の書き方で不便さを感じたり、欲しい job が用意されてなかったり、細かい制御ができなかったりという具合だ。

Yaml の書き方

前提として git-flow に近い形で CI/CD を組むことが多いため、それに沿った書き方をしている。
develop に対して開発環境、 master に対して本番環境があるイメージ。

このときのリリースパイプラインは、トリガーやリソースは環境ごとに異なるが、処理の流れは同じパイプラインを組む、としている。
これを Azure Pipeline で組むと、 Template を作ってそこに環境毎の変数を渡す、という形が実装しやすい。

- stage: xxxx
  variables:
  - group: 'dev-env-variable-group' # ここが prod だと変わる
  jobs:
  - template: deployment-template.yml
    parameters:
      azureConnectionName: '$(AzureConnectionName)'
      resourceGroupName: '$(ResourceGroupName)'
      environment: 'DEV' # ここが prod だと変わる

これと同じことを GitHub Actions でやろうとすると、やりづらい。
そもそも GitHub Actions には Template がない
そのため、ブランチによって処理を変えるなどの対応をするか、Yaml を複製することになる。

ここに対するいいアイデアがあったら知りたい。

GitHub Actions で使いたい Job がない

ないのはどうしようもない。
なかったら作ればいいじゃない、ということで GitHub Actions Advent Calendar を見ると結構多くの人が作っているのがわかる。

GitHub Actions では 6000 以上の Job が Marketplace に公開されているとのこと。
私も1つ作った。
kheiakiyama.hateblo.jp

個人的にはイチから OSS を作る機会は初めてだったので、いい経験になっている。

GitHub Actions で細かい制御ができない

Azure Pipeline ユーザにはおなじみの Approvals and check 機能GitHub Actions にはない。
と書くつもりが、 GitHub Universe で今月末にベータ版が公開されるという発表があった。

Environment Protect rulesでは、例えばデプロイ前に人間(required reviewers)の承認を求めるようにしたり、時間を置いたりできる(今月末にベータとして利用可能予定)
GitHub Universe 2020の基調講演で発表された新機能を紹介、GitHub ActionsのアップデートやDependency reviewなど - クラウド Watch

GitHub Actions の agent は Azure Pipeline の fork ということなので、今後も Azure Pipeline にある機能は適宜取り込まれると期待してよさそう。

The GitHub-hosted runner application is a fork of the Azure Pipelines Agent
Specifications for GitHub-hosted runners - GitHub Docs

ところで GitHub Actions のほうが軽量で実行が速い気がするのは fork だからなのだろうか。

導入するまでの敷居

どのクラスタに対して存在するツールか、という問題だと思っている。
自分がたまたま Azure を利用する立ち位置なので敷居は高くないが、たとえば AWS ユーザに Azure Pipeline 勧めるのは現実的ではない。
とはいえ AWS ユーザにも GitHub(Microsoft 傘下!) はかなり使われているため、GitHub Actions に抵抗はそう感じないはずだ。

また、Azure Pipeline ひいては Azure DevOps を使うとなると、エンタープライズ向けのもろもろの機能がついてきてしまうため、そこに目がいってしまい、まずは CI/CD だけ手軽に導入して試す、となりづらい印象がある。
(それもあってか Azure ではいくつかの機能は内部的に Azure Pipeline を作成する、という挙動がある。個人的にはあまり好きではない)

この点、GitHub Actions は GitHub ユーザにスムーズに利用してもらえる位置づけである。
実際のところ、サービス公開以降 Travis CI や Circle CI ユーザが移行しているのを SNS 上で見かけることは多い。

おわりに

ということで、どちらも甲乙つけがたいので今後も両方使い続けていきたい。